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2009年01月31日

マイクロソフトの競合製品

あとで読む前回の記事へのcat-mimiさんからのコメント


「いっその事、この制度を廃止して、マイクロソフトに限っては、
世界的にソフトウェアの値下げをしてもらいたい気もします。
(泣)」



全くおっしゃるとおりです。
ちなみにMicrosoftOfficeですが、他国と比べて日本では異常に高額な値段で売られていたりします。
Microsoft Office Home and Student 2007
上記リンクはアメリカ本国のアマゾンで売られている「ワード、エクセル、パワーポイント」が入った家庭用、学生用パッケージなのですがお値段なんと
$79.99=¥7,183(今朝のレート$1=¥89.8で計算)
「ワード、エクセル、パワーポイント」がセットの↓と同じ内容です。


同じ内容のソフトが国が違うだけで6倍以上の値段で売られているわけです。
一応、Home and Studentは家庭と学生向けのパッケージなので業務に使うことはできないと言うことになっているのですが、ほとんどの消費者はこちらを買って使っているようです。
自分としてはなんとなくイラッってしちゃう価格差ですが、皆さんどう思います?
そしてこのHome and Studentと言うエディションはスペイン語など英語以外の言語にもあるのですが、日本語にはないのです。どういうことか?と小一時間問い詰めたい気分ですね。

と言うわけで今回は、Microsoft製品の代わりに使えて、無料で使える「オープンソース」ソフトウェアをご紹介。

マイクロソフト製品を安くさせるためには消費者が「他にこんなソフトあるからマイクロソフトの製品は買わないよ」って言うしかないのです。


ソフトの紹介の前にまずは「オープンソース」とは何か?

通常家電店などに並んでいるソフトは「バイナリ」と呼ばれる実行のみできる状態で販売されています。
それに対して「開発中の書き換えができる状態」の数字と文字の羅列の状態を「ソースコード」と呼びます。この「ソースコード」を専用のプログラムを用いて実際に使える「バイナリ」の状態に変換して、ようやくパソコンソフトとして使うことができるようになるわけです。

通常、「ソースコード」は公開されていません。
「ソースコード」が手に入れば知識のある人ならいくらでもコピーして使えてしまうわけで、そのソースコードを使ってもっと安い値段で他社が販売したりするかもしれません。
そうなるとプログラムを作った人(または会社)にはお金が入らなくなりますから困りますね。だからソフトを作って売る会社にとっては「ソースコード」は「最重要機密事項」なのです。

「オープンソース」とはこの「ソースコード」が無料で「公開(Open)」されているソフトのことです。


「ソースコード」が公開されていると言うことは「好きなようにコピーして使っていいし、好きなように改造しちゃっていいよ」と言っているのと同じことです。それをさせないためには「ソースコード」を隠さなくてはいけませんから、「ソースコード」を公開するということは自動的にそれを許したことになります。

ではなぜ「最重要機密のはずのソースコード」を公開しちゃっているのでしょうか?


それはそのソフトのもともとの成り立ちが「商売ではなく趣味」だからです。

世界で一番有名な「オープンソース」、「Linux」の例。

リナックスはOSです。マイクロソフト製品では「windows」に相当します。
Windowsが入っていないパソコンを買ってきて、リナックスをインストールすれば立派に「パソコン」として機能します。「インターネット」も「メール」もちゃんとできます。
ちなみにPCライフサポートでパソコンをご購入いただければ「Windows」無しでリナックスをインストールしてお渡しすることもできます。Windowsの場合に比べて1万円以上安くできます。
ご購入後のサポートもばっちり。また、購入後に「やっぱりWindowsがいい」と思ったらソフト代だけで変更することもできます。以上宣伝でした^^;


以下はリーナストーバルズの自伝「僕にはそれが楽しかったから」よりエピソードの紹介です。

コンピュータに少しでも興味のある人なら(ない人でもリーナスの人生は興味深いんじゃないかと思います)楽しんで読める内容です。ちょっと技術用語が多く出てきますが、わからなかったらその部分は読み飛ばしてもちゃんと楽しめます。良かったら読んでみてください。

リーナストーバルズが「Linux」を作ろうと思ったのは「学校と同じように自宅でもコンピュータを使いたい」という動機からだそうです。
リーナスが通っていた大学では「UNIX(ユニックス)」というシステムで運用されていました。
「UNIX」は高機能なOSで比較的大規模なコンピュータシステムで利用されています。また、いろいろな種類のコンピュータに移植しやすいと言う特徴を持ち、さまざまな派生物が存在しています。MacOSXもその一つ
リーナスが使っていたパソコンでも使える「UNIX」は当時でもあるにはあったようですが、機能的にリーナスは満足しなかったようです。

「無いなら作ってしまえ」

と言うのが「Linux」誕生に結びつくわけです。
これって趣味ですよね?自分が使いたいものを自分で作る。DIYですね。

そしてリーナスはパソコン通信などで欲しい機能を募集したり、助言を得たりしつつ一応完成させます。
その時点でソースコードをネット上に公開し、それに対して「ここはこうしたほうがいいんじゃないか?」とか「ここ不便だったからこういう風に改造したよ」っていうふうにいろんな人の手が加えられ、だんだんと完成度を高めていったわけです。そして手を加える人たちも「自分が使いたいから」「自分が面白いから」と言うような理由で作業をするわけで、この人たちもやっぱり商売ではなく趣味ですね。

そしてだんだんとこういう開発スタイルに企業が注目していきます。多くの人が損得関係無しに参加して開発していくわけですから、企業の中の人だけで開発する場合に比べて開発スピードは恐ろしく速いです。そして多くの人たちが使い、「こういう機能が欲しい」とアイディアを出したり、それを技術的に実現して見せる人がいて、さらに多くの人が使うようになります。

そういった開発スピードと質が注目され、もともと商用でソースコードが公開されていなかったソフトも「オープンソース」になったりしています。Webブラウザ「ネットスケープナビゲーター」がオープンソースになって「MojiraFireFox」になり、サンマイクロシステムズが自社のオフィススイーツのソースを公開して「OpenOffice」になり、そうやって開発されたソフトをもともとの企業がパッケージ品として商用で売り出したり。

そうやって「オープンソース」のソフトウェアは商用で販売されているソフトを機能的に凌ぐものも出てきています。

「OpenOffice」などはその代表でしょう。
エクセルより高機能な部分も多いのですが、逆に「家ではエクセルやワードのファイルが開いてみることだけできればいい」と言うような用途にも十分メリットがあります。なぜなら無料で使えますから。それだけで2万円節約できるとなれば使わない手はありません。

今回は「オープンソース」についての解説が長くなってしまいました
次回はマイクロソフトのエクセルやワード、パワーポイントの変わりに使える「OpenOffice」をみっちり紹介します。



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この記事へのコメント
6倍差は、無いですよね…せめて、
1~2万前後を出せば、利用できるように
なればよいのですけど。
Posted by cat-mimicat-mimi at 2009年02月05日 00:11
>cat-mimiさん
自分もofficeに関しては一万円くらいが妥当かなあと思います。
そのくらいであればあれだけ高機能なソフトですから払う価値は十分あると思います。
でも制限の少ないパッケージ版を買おうとすると5万円近くになるって言うのはちょっと高すぎるように思えるのです。
Posted by アリミツアリミツ at 2009年02月05日 10:28
 
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